ネットマーケティングの大きな特徴は何でしょう。それは、すぐに正確に効果測定ができることではないでしょうか?TVCMや街頭広告のように効果が不明確なままで終わる、ということがないわけです。

しかし、なぜか多くのネットマーケティング会社は成果にコミットした報酬体系をとっていません。私はコンバージョンや売上向上に応じた成果報酬体系を採用すればいいのに、といつも考えています。

実力と自信があるマーケティング会社であれば、なおさらそうすべきではないかと思うのです。
現状ではネットマーケティング会社は以下のような問題を抱えています。


1.ネットマーケティング会社の利益=顧客の利益 とは限らない

例えばネット広告代理店であれば、広告枠をいかに高く売るかが利益に直結します。SEO業者であれば指定されたキーワードでいかに高順位を維持するか、リスティング代理店であればアカウント運用費用をいかに大きくするかが重要視されます売り上げもしくは利益に直結する行動だからです。


しかし、本来であればネットマーケティング会社の役割は、いかに費用対効果高く顧客のコンバージョンを増やすかに尽きると思います。

ネット広告代理店は顧客にとってもっともコンバージョンが獲得できる媒体を選び(マージンの大きい媒体ではなく)、SEO業者であればどんなキーワードで上位表示すればコンバージョンを獲得できるか設計し、リスティング代理店であればコンバージョン数を増やしつつ総コストを下げにいくオペレーションを伝授すべきでしょう。

しかし、今の報酬体系ではコンバージョン重視の運用にすることに対するモチベーションがありません。


2.商品がコモディティ化し、営業もしくはアカウントマネジャーが売り子となっている

営業マンはコンバージョンを増やすための提案を売るのではなく、ただ自社商品を陳列・説明するだけの売り子となっています。ソリューションの要素がないため、必然的に営業マンの提案内容に差がないのです(今の報酬体系では成果を出そうが出すまいが、料金は変わらず、ソリューションを提供するモチベーションがない)。

ネット広告代理店であればどこも似たようなマージンで販売していますし、SEO業者はどこも10位以上保証、5位以上保証といった順位保証型、リスティング代理店は運用費用の20%をフィーとして各社横並びです。突出した価値も付加価値もない状態です。

すると、どんどん商品がコモディティ化してきます。営業マンは顧客から「他社と何が違うの?」「やってること一緒なら値引いてよ」と要求されます。そして、徐々にネットマーケティング会社側のパワーが落ちます。顧客主導で価格設定されたり、強く値引かれたりします。


成果報酬・ソリューション型がもっと重要になる

多くの会社は顧客志向でないがゆえに、付加価値をつけることを忘れてしまっています。成果報酬、ソリューション型を採用すれば、顧客のコンバージョンをより増やすことができます。他社と差別化でき、結果として利益を上げることができるはずです。


次回は成果報酬・ソリューション型を具体的に取り入れる方法についてお伝えしたいと思います。



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    Yoshihiro Mashiyama

    広告、セールスプロモーション、コピーライティングなどを経験。リスティング、ウェブバナー、印刷広告、DM、FAXDM、メルマガなど、あらゆるダイレクトレスポンス媒体を用いてマーケティングを行う。

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